私たちC&Fロジホールディングスグループは、目指す姿として「グローバルに変化する食品物流を担う低温を核とする総合物流情報企業の実現」を掲げており、そのために「企業の社会的責任を果たし、あらゆるステークホルダーに支持される物流企業となる」よう日々取り組んでおります。
その「企業の社会的責任」とは、継続的に成長することで企業価値を向上し続けると共に、コンプライアンスの遵守や、事業を通じた社会的課題の解決に取り組んでいくことに他なりません。
また低温食品物流においては、従前より発荷主・着荷主に限らず、原材料調達元や、小売店舗とエンドユーザーである消費者まで、多くのステークホルダーを密接に結び付けて、高品質のコールドチェーンを形成しております。社会的課題の解決のためには、低温物流のサプライチェーンを含めて、すべてのステークホルダーのご意見に耳を傾け、私たちに何ができるのかを考え抜き、速やかに実行に移す必要があると考えます。
近年では気候変動をはじめとする環境問題や、バリューチェーン上における人権問題などへの関心が高まり、それらに配慮した商品の消費が志向される傾向にあります。それに伴い、サプライチェーン上で係るCO2排出量の表示など、新たな対応が求められてきております。
このような中、私たちはサステナビリティに関わる取り組みが経営の重要課題であると認識し、「サステナビリティ方針」を定め、取締役会が十分に関与できるようにサステナブル経営の推進体制を構築いたしました。
さらに私たちの事業とステークホルダーの双方にとって重要な5つの課題(マテリアリティ)を特定し、重点的に取り組むことで、「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成にも貢献してまいります。
今後とも次の時代に向けて、みなさまから選ばれる企業であり続けるよう、重要課題の解決に取り組み、企業価値の向上に努めてまいります。
代表取締役 社長執行役員
C&Fロジホールディングスグループは、持続可能な物流事業の実現に向け「事業を通じた社会課題解決」に取り組み、国際社会で合意された「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に貢献することを宣言し、ステークホルダーとともに次世代物流を創造する「サステナブル経営」を実践する。
C&Fロジホールディングスグループは、サステナビリティに係る課題とその対応について、取締役会が指示・監督できるよう、その諮問機関であるサステナビリティ委員会を設置しております。サステナビリティ委員会では現状の把握・分析をしたうえで、取締役会に対し定期的に報告を行います。
またサステナビリティ委員会の円滑な運営と、事業における対応策の取り組みを促進するために、サステナビリティ担当役員と、その傘下にサステナビリティ推進部を設置し、また必要に応じて外部有識者の助言を仰ぎながら、サステナビリティに係る課題の解決に向けて取り組んでまいります。
C&Fロジホールディングスグループは、SDGsをはじめとした社会課題の重要度を確認・整理したうえで、事業およびステークホルダーの双方の観点から社会・環境への影響度が大きく、かつ当社グループの企業価値向上や事業継続における重要度の高いテーマを抽出し、サステナブル経営を行ううえで、重点的に取り組むべき課題として5つのマテリアリティを特定しました。
当社グループは、気候変動による変化を重要な経営課題と認識し、持続可能な物流事業の実現のため「サステナビリティ方針」を定め、「マテリアリティ」を特定し、取締役会にて気候変動に係るリスク・機会の適切な評価と、対応策の指示、結果を監督するガバナンス体制を構築しております。
当社グループでは、バリューチェーン上のステークホルダー(サプライヤー様、自社、お客様)ごとに想定されるリスク・機会を抽出し、以下の移行リスクと物理リスクの各観点から検討しました。
移行リスク(1.5℃シナリオ)
ー政策規制: GHG排出に関する規制強化
ー市場 : エネルギー需給の変化/低炭素製品の需要変化
ー技術 : 次世代技術の進展・普及
ー評判 : ステークホルダーの評判変化
物理リスク(4.0℃シナリオ)
ー慢性 : 地球温暖化による環境変化
ー急性 : 自然災害の激甚化
当社グループでは、抽出したリスク・機会について、想定される事業への影響の大きさと、その発現の可能性の2つの視点で評価・識別しております。
当社グループでは気候変動に関するリスク・機会と、その対応策のレジリエンスについて、シナリオ分析*1を実施しました。各リスク・機会と影響および対応策は、以下の表のとおりです。
*1:シナリオ分析には主に以下のシナリオ群を使用
移行リスク:IEA(国際エネルギー機関)によるWEO(世界エネルギー見通し)のうち、SDS(持続可能な開発シナリオ)および、NZE2050(2050年ネットゼロ排出量シナリオ)
物理リスク:IPCC(気候変動に関する政府間パネル)によるRCP(代表的濃度経路)8.5シナリオ
当社グループは気候変動に関するリスク・機会を管理していくため、CO2排出量(Scope1・2)を指標と定め、中長期の削減目標を設定し、目標達成に向けた取り組みを進めます。
*2:対象は当社および国内関係会社13社の合計
*3:削減目標値はNear-term SBTに基づき1.5℃水準で毎期基準年度排出量の4.2%削減を満たす値を設定
*4:対象は当社および国内関係会社13社の合計
*5:記載のないカテゴリは該当なし
*当社では報告内容の信頼性を確保するため、温室効果ガス排出量について、第三者による検証を受けております。
*2024年6月28日 関東財務局へ提出した有価証券報告書の記載から変更がございます。